カード紹介の5回目は、「5.教皇」のカードです。
カードの解釈について
【一言】
きちんとしている上司のイメージです。
みんなの話をやさしく公平に聞いてくれる部長。
とっても常識人。
(キーワード)
正位置:モラル、信頼、社会的常識、敬愛、伝統
逆位置:忖度、前例主義、不道徳、疑念、妄信
<大まかな解釈>
(正位置)
・何か問題を抱えていたら、年上の人に相談してみましょう。いいアドバイスがもらえるかも。
・時間や決まりをまもるように気をつけましょう。
・安定したおつきあいができそうです。
(逆位置)
・決まりに縛られすぎて、融通がきかなくなっていませんか?
・両親や上司があなたを理解してくれないかもしれません。
・世の中にはいろいろな人がいることを認めましょう。
*コラムの最後の方にもイメージを書いていますので、興味がある方はご覧ください。
解釈は一例ですので、カードを見て感じたことを一番大切にされてくださいね。
象徴ワンポイント:The Pictorial Key to the Tarotを参考に
*The Pictorial Key to the Tarotはアーサー・エドワード・ウェイトが作成した「ウェイト版タロット」のウェイト公式の解説書です。古典のようなものです。ですので、かなーりマニアックな解説になります。ご興味のある方はご覧ください。
①三重冠をかぶっている。左手に三重の十字架を端につけた笏を持っている。
三重冠は、ローマ教皇の地位を象徴する教皇冠のことです。
三位一体を象徴するとか、神の王国の3つの段階とか、司祭・司牧・教導の三権を示す、などの様々な象徴として考えられています。
教皇冠は、パウロ6世の代まで実際、ローマ教皇の戴冠式に用いられていたそうです*。
三重の十字架は、教皇十字(Papal Cross)とも呼ばれていて、こちらもまた教皇のみが使うことのできる十字架なのだそうです。 これらの象徴は、このカードの人物が「地上における宗教の最高指導者」であるということを示しています。
*余談ですが、パウロ6世はこの高級な冠を、貧しい人々のために売却しようとしたそうです。
結局売却はされず、ワシントンD.C.の「無原罪の御宿りの聖母教会」にて展示公開され、収益は貧しい人々のために用いられました。
コラム
この教皇のカードに対して、私はすごく日本人的なイメージを持っています。笑。
世の中のルールには、法律や宗教の戒律といったものがありますが、 デファクトスタンダード(みんなが使っているから一般常識になったこと)とか、同調圧力だとかいった「常識」というルールもあります。 法律や常識に縛られるあまり、突発的な事象に対応できない。前例主義になってしまう。
人に教えを説いている様子を現わしているのですが、自分の頭で考えるのはちょっと苦手、そんなカードなのかもしれません。 とはいうものの、みんなが好き放題してしまうと、話し合いの結果が明後日の方向に行ってしまったり、基準がないために不公平や不満が生まれてしまったりしますので、きまりを守ることも大事です。何事もバランスが大事ですね。
私はこのカードを見たとき、一般常識、円満にすすむ話し合い、視野が狭くなっている というイメージが湧いてきます。
*The Pictorial Key to the Tarotの解釈はミステリーアートさんの"ライダーウェイト・タロット解説(http://mysteryart.web.fc2.com/library/tarot/rw/tarwtop.html)"を参考にしております(引用の許可をいただいております)。ミステリーアートさんありがとうございました。
*ウェイト版の図案については大人の都合でバラバラになっています。
*カードの素敵なイラストはjohanさんの作品です。
*クメールは現存のいかなる宗教団体、また自己啓発団体とも関係ありません。オカルト解釈は趣味です。
*とりとめナイトよろしくお願いいたします♪
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