カード紹介の16回目は、「16.塔」のカードです。
カードの解釈について
【一言】
調子に乗っていたせいなのか、それとも運がわるかったのか。
ついてないとはまさにこのことです。
<キーワード>
正位置:不運、破滅、想定外の出来事、根本的転換、大災害
逆位置:泥船、だんだん悪くなる、小競り合い、後悔、自暴自棄
<大まかな解釈の例>
(正位置)
・予想外の出来事で心身に大ダメージを受けるかもしれません。身の周りに気をつけてください。
・ストレスが爆発するかもしれません。
・もしも悪いことをしていたら天罰がくだるでしょう。
(逆位置)
・ひどいことが起こって何かを悟りそうになるでしょう。
・解決方法が見つからず右往左往しそうです。
・恋の古傷がうずくでしょう。
*コラムにもイメージを書いていますので、興味がある方はご覧ください。
解釈は一例ですので、カードを見て感じたことを一番大切にされてくださいね。
象徴ワンポイント:The Pictorial Key to the Tarotを参考に
*The Pictorial Key to the Tarotはアーサー・エドワード・ウェイトが作成した「ウェイト版タロット」のウェイト公式の解説書です。古典のようなものです。ですので、かなーりマニアックな解説になります。ご興味のある方はご覧ください。
①王冠のついた塔と塔を破壊する雷
塔の王冠はカバラの生命の木のケテル(王冠:思考や創造を司る。生命の木の頂点)を表しており、稲妻は、ケテルを破壊しています。
このカードを「神の霊性に近づいた罰(バベルの塔)」や「天災」として解釈するタロットカード(ウェイト版でないものです)もあるそうですが、ウェイトはそれを否定しています。
「アダムの落下(堕落)」であると述べており、私たちが「悪魔」のカードのように欲に溺れたときにもたらされる、天からの「浄化の裁き」であると解釈しているようです。
ウェイトは「旧約聖書:詩篇」の「主が家を建てるのでなければ、建てる者の働きはむなしい。」という言葉を引用しています。
この言葉は、「天の摂理を無視し、我欲で作られたものには真の価値はない」ということを示しているように思います。
②空から降る炎のようなマーク
空から落ちてくる炎のようなマークはヘブライ語の聖四文字(YHVH:יהוה)のヨッド(手:י)を表しています。 このことからも、この雷は「天災」や「神の霊性に近づいた罰」というよりも「人の罪を浄化するための光」であると解釈できます。
*YHVHはヘブライ語の「ヤハウェ」の意味ですが、このまま読もうとすると母音がないため発音できません。ヘブライ語表記(יהוה)でも同じです。
コラム
占っているときにこの「塔」のカードが出た時が一番ショックです。
このカードは正位置であっても、逆位置であってもいい意味がなく、救いがありません。 起こってしまった不幸の傷跡が、時間によって癒えるのを待つしかないというイメージです。
ウェイトの解釈で考えるとするならば「自分の過ちを地獄で反省してこい」ということになりますので、ふりかかった不幸が自分の悪行の結果なら、苦しみの果てに救済されそうです。
しかしながら、相談者さんに明らかに非がない相談内容なら、伝え方にちょっと苦労します。 「運命の輪」の逆位置のように、「あらら、ちょっとタイミングが悪かったですね。しかたないですよ。」というレベルではなく、まさに「どん底」ですので…。
私はこのカードを見たとき、どうしようもない不幸、天罰、因果応報 というイメージが湧いてきます。
*The Pictorial Key to the Tarotの解釈はミステリーアートさんの"ライダーウェイト
・タロット解説(http://mysteryart.web.fc2.com/library/tarot/rw/tarwtop.html)"を参考、引用しております。主に、聖書周りの部分を引用しております(引用の許可をいただいております)。ミステリーアートさんありがとうございました。
*ウェイト版の図案については大人の都合でバラバラになっています。
*カードの素敵なイラストはjohanさんの作品です。
*クメールは現存のいかなる宗教団体、また自己啓発団体とも関係ありません。オカルト解釈は趣味です。
*とりとめナイトよろしくお願いいたします♪
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