１９．太陽のカード

カード紹介の19回目は、「19．太陽」のカードです。

カードの解釈について

【一言】 

太陽の光は私たちの力の源です。 

明るく照らされた道を、前をみて進みましょう。 

 ＜キーワード＞ 

正位置：成果、健康、昇進、喜び、充実 

逆位置：力不足、尻すぼみ、遠慮、衰え、屈折

＜大まかな解釈の例＞

（正位置） 

 ・子供に関することでよい縁がありそう。

 ・いままで努力してきたことが良い結果にむすびつくでしょう。

 ・あなたの身に着けてきた技や知識が完成されたものになりそうです。 

（逆位置） 

・自分がめざしていることの「目的」を忘れないようにしましょう。 

・人を信じる気持ちを忘れないで。

・過去の栄光にすがるのはやめましょう。

＊コラムにもイメージを書いていますので、興味がある方はご覧ください。 

解釈は一例ですので、カードを見て感じたことを一番大切にされてくださいね。

象徴ワンポイント：The Pictorial Key to the Tarotを参考に

*The Pictorial Key to the Tarotはアーサー・エドワード・ウェイトが作成した「ウェイト版タロット」のウェイト公式の解説書です。古典のようなものです。ですので、かなーりマニアックな解説になります。ご興味のある方はご覧ください。

①ひまわりの花と塀 

ひまわりは太陽を象徴する花です。 塀の向こう側には「傷つきやすい生命の庭」が広がっていますが、子供はそこから「故郷へと旅立」とうとしているとウェイトは述べています。

②白い馬 

「死神」のカードで描かれていた白馬ですが、このカードにも描かれています。このカードの馬の目は赤くありません。 そして、子供によって飼いならされています。このことは子供が「動物的本質」を完全に制御できていることを表現しています。

③冠のようなものを付けた子供と赤い旗 

子供は、「愚者」と「死神」と同じ赤い羽根をつけており、「愚者」が精神の「死」を経て生まれ変わった姿であると考えられます。 

また、子供は赤い旗を振り、赤い石をつけた冠を被っていますが、これはこのカードが錬金術の「大いなる業」の三段階目の赤化（Rubedo：賢者の石の完成、神人合一）を深く関連があることを象徴していると考えられます。 

子供の性別は分からないようになっており、完成された両性具有の人間であることを暗示しています。 この子供は「自然と人工が合一した」存在、つまり「生まれたままの自然な精神を超えて、自己を知った」存在です。 

①にも書いていますが、完成された存在へと生まれ変わった子供は、昇華して訪れたこの場所から、自らの「故郷」、おそらく、始原の場所へと帰還しようとしています。 これは、エメラルドタブレットの「太陽の作業」の「地から天に昇り、ふたたび地へと降って、上位のものと下位のものの力を受けとる」という部分を表現しているのではないかと、私は考えています。 

これにより、「愚者」は「全世界の栄光」を得て、万有の力を得ることができるのです。 

コラム

タロットカードの興味深いところは、ここで「完結していない」ところだと思います。 

ここで「賢者の石」が完成しているので、目的は達成できているはずなのですが、この後には「審判」と「世界」のカードが待っています。 本当にうまくできているのか査定が入るようです。笑。 

タロットカードは一人の人生を表しているという話がありますが、全くもってその通りだと思います。 死ぬ思いをして究極の物を完成させたのに、それでは満足できずまた新しいことに挑戦してしまう人の性。 単に飽きっぽいだけかもしれません（ここも自戒）。  

私はこのカードを見たとき、完成、達成された目的、子供の持つ純粋な力 というイメージが湧いてきます。 

＊The Pictorial Key to the Tarotの解釈はミステリーアートさんの"ライダーウェイト・タロット解説(http://mysteryart.web.fc2.com/library/tarot/rw/tarwtop.html)"を参考、引用しております。主に、聖書周りの部分を引用しております（引用の許可をいただいております）。ミステリーアートさんありがとうございました。 

＊ウェイト版の図案については大人の都合でバラバラになっています。 

＊カードの素敵なイラストはjohanさんの作品です。

＊クメールは現存のいかなる宗教団体、また自己啓発団体とも関係ありません。オカルト解釈は趣味です。 

＊とりとめナイトよろしくお願いいたします♪